高機能自閉症は、国の定める基準を満たせば障害年金が支給される精神の傷病です。ここでは高機能自閉症での障害年金申請のポイントや、傷病の特徴を解説いたします。
高機能自閉症とは
自閉症の方は、中枢神経に何らかの要因による機能不全があると推定され、3歳くらいまでに以下のような特徴が現れます。
- 言葉の発達の遅れ
- 他人との社会的関係の形成が困難(対人関係の問題)
- 興味や関心が狭く特定のものにこだわる
自閉症で、知的発達に遅れを伴わない(IQ70以上)場合、「高機能自閉症」と分類されます。
上記のような症状のため、社会的な活動や学業に支障を生じます。
アスペルガー症候群との違い
高機能自閉症は、社会性・対人関係の問題、コミュニケーションの問題、強いこだわりといったアスペルガー症候群と似た特性があります。
高機能自閉症は言語発達の遅れがありますが、アスペルガー症候群には言語発達の遅れはみられないようです。成長に伴い、その違いは小さくなるようです。
高機能自閉症で障害年金を申請する場合の認定基準
高機能自閉症は発達障害のひとつなので、障害年金の認定基準は発達障害に準じます。
発達障害(自閉症、学習障害、ADHD 他)と障害年金 に詳細をまとめてありますのでご参照ください。
障害年金申請において重要な「医療機関での初診日」
障害年金を申請する際の提出書類のひとつに 「受診状況等証明書」があります。
これは、初めて医師の診断を受けた日の証明になりますが、この初診日は、障害年金の認定において大変重要な項目となります。
初診日の時点で “どの保険制度に加入していたか” 、”保険料をいくら支払っていたか” 等は、障害年金の受給資格の有無、障害認定日、また、障害基礎年金なのか障害厚生年金なのかを決定する要素となります。初診日の重要性については、当サイト内の 障害年金ってなに?、障害年金がもらえない可能性がある2つのケース、障害年金で支給される金額 をご覧ください。
初診日を証明する書類はきちんと保管しておきましょう
障害年金を申請する際、初診日を証明するために、初診を受けた病院で「受診状況等証明書」を発行してもらいます。
もし、病院でカルテが残っていなかった場合、初診日を証明する書類が必要になります。受診された場合は以下の書類はきちんと保管するようにしておきましょう。
- 診察券(できれば診察日や診療科が分かるもの)
- 領収書
- お薬手帳
- 健康保険の給付記録
定期的な通院をされていない方へ
障害年金の申請の際「認定日請求」と呼ばれる、通常、初診日から1年6ヶ月を経過した日から3か月以内の診断書が必要になります。
この期間に通院をしていなければ、「事後重症による請求」といって、現在の診断書での請求しかできなくなる可能性が高くなります。
そうならないためにも、出来るだけ早く当事務所の無料相談をご利用ください。一緒に障害年金の申請に向けて準備をしましょう。