若年性認知症と障害年金

若年性認知症病は、国の定める基準を満たせば障害年金が支給される精神の傷病です。
障害年金での認定基準や手続きのポイントを解説し、よくいただく質問についてお答えします。
本人が自分が認知症だと認識しないことが多い傷病なので、家族や周りの方の早めのサポートが必要です。

若年性認知症とは

65歳未満の人に “もの忘れ” や “言語障害” などの認知機能障害が現れた場合、認知症の種類 (アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、前頭側頭葉変性症、レビー小体型認知症 他) にかかわらず「若年性認知症」と呼ばれます。

本人は気付かないことが多い傷病

若年性認知症は、仕事や家事・育児など社会的な役割を担う働きざかりでの発症となりますので、本人は「疲れているのかな」と他の原因を考えることが多く、本人は気付きにくい傷病です。それだけに放置して症状が進むと、深刻な影響をもたらす場合があります。

障害年金申請において重要な「医療機関での初診日」

障害年金を申請する際の提出書類のひとつに “病歴・就労状況等申立書” があります。これは病気が発病した時から現在までの経過を記すもので、ここに記入する初診日は障害年金の認定において大変重要な項目となります。

初診日の時点で “どの保険制度に加入していたか” 、”保険料をいくら支払っていたか” 等は、障害年金の受給資格の有無、障害認定日、また、障害基礎年金なのか障害厚生年金なのかを決定する要素となります。初診日の重要性については、当サイト内の 障害年金ってなに?障害年金がもらえない可能性がある2つのケース障害年金で支給される金額 をご覧ください。

ご家族が異変に気付いたら、早めの受診を勧めましょう

若年性認知症は本人は気付かないことが多い傷病なので、以下のような異変に気付いたら、ご家族や周りの方が積極的に医療機関での受診を勧めてください。受診時に本人は症状を軽めに言ったり否定する場合が多いので、ご家族や周りの方が必ず受診に同行し、医師に症状を正確に伝わるようにサポートしてあげてください。

  • 忘れやすくなった
  • 言い間違いが多くなった
  • 仕事や家事の段取りが遅くなった
  • 同じものを食べ続けたりする

症状が進むと、以下のような2次的な症状が起こる場合もあります。

  • 妄想や幻想
  • 抗うつの状態
  • 徘徊、暴力
  • 排尿、排便障害

どんな症状なら障害年金がもらえるの?若年性認知症で支給対象となる等級と症状の目安

若年性認知症が原因で日常生活に支障をきたしたり、仕事ができなくなる等の状態であれば、障害年金を申請することができます(※年金の納付要件を満たしている必要があります)。

必要な書類を揃えて申請(請求)をすることで、認定基準に照らし合わせて1〜3級の等級が決定され、等級ごとに定められた障害年金が支給されます。若年性認知症の場合の認定基準を以下の表にまとめましたのでご参照ください。(3級と障害手当金(一時金)は障害厚生年金のみで、障害基礎年金には存在しません。)

若年性認知症の認定基準

障害の等級 障害の状態
1級 高度の認知障害、高度の人格変化、その他の高度の精神神経症状が著明なため、常時の援助が必要なもの
2級 認知障害、人格変化、その他の精神神経症状が著明なため、日常生活が著しい制限を受けるもの
3級
(障害厚生年金のみ)

1 認知障害、人格変化は著しくないが、その他の精神神経症状があり、労働が制限を受けるもの
2 認知障害のため、労働が著しい制限を受けるもの

※障害手当金(一時金)の認定基準 ・・・ 認知障害のため、労働が制限を受けるもの

初診日を証明する書類はきちんと保管しておきましょう

障害年金を申請する際、初診日を証明するために、初診を受けた病院で「受診状況等証明書」を発行してもらいます。

もし、病院でカルテが残っていなかった場合、初診日を証明する書類が必要になります。受診された場合は以下の書類はきちんと保管するようにしておきましょう。

  • 診察券(できれば診察日や診療科が分かるもの)
  • 領収書
  • お薬手帳
  • 健康保険の給付記録など

定期的な通院をされていない方へ

障害年金の申請の際「認定日請求」と呼ばれる、通常、初診日から1年6ヶ月を経過した日から3か月以内の診断書が必要になります。
この期間に通院をしていなければ、「事後重症による請求」といって、現在の診断書での請求しかできなくなる可能性が高くなります。
そうならないためにも、出来るだけ早く当事務所の無料相談をご利用ください。一緒に障害年金の申請に向けて準備をしましょう。